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2011.03.22 *Tue*

SS【音日】

音日でなんか書きたいと思ったもののパロ設定とか何も出てこなかったんでいつかやりたいと思ってた生徒会日向。で音日。ちょっと物理的に痛いです。いやうちの音日いつも痛いねごめんね日向愛だから。





「お前も相当頑固だな」

呆れた様に一つ息を吐いて、目の前で椅子に縛りつけられた満身創痍の捕虜を音無は見遣った。SSSの男手総出で挑んだにも関わらず彼に関しては手を焼いた(何分片腕片足を骨折しても立っていたと言うのだから、その精神力には音無もいっそ脱帽した)。捕まる際に随分と暴れた様で、黒の制服はあちこち破れて血が滲んでいたし、口の端や額に目立つ切り傷、打撲痕などは酷く痛々しい。気分はどうだと問えば、返事の代わりに鈍く光るアメジストが音無を上目遣いにのそりと睨んだ。

日向秀樹――事実上、SSSに敵対する生徒会の犬。催眠術を使いNPCを使役する生徒会リーダーの直井や、強力な武器を巧みに操る天使も無論厄介だが、日向に関しては普段見せる明るく気さくな態度に皆ほだされて心を解いてしまう。音無も最初はそうだった。何食わぬ顔で親しげに近付いて来た彼に、一度は内密である筈のギルドの場所をうっかり教えてしまい天使の侵入を許した。その後ゆりの口から彼には気をつけろと言われて、それからだ、日向との本格的な抗争が始まったのは。

「手酷くやられたな。野田や高松なんかは加減も知らないから」
「は…手加減が必要な相手でも、ねーからだろ…死ぬ事も、ねぇんだし…」
「…捕まるって事も解ってただろ。なんでこんな、危険を侵してまで。」
「…………。」

日向がSSS本部に侵入したのはおそらく直井の指示だろう。独断でこんな危ない橋を一人で渡る様な、思慮の浅い人間ではない事を音無は知っていた。壁が薄い様に見えて、その実彼の根本的な気質は音無などには到底手の届かない奥底に潜んでいる。思えば敵と知らず付き合っていた頃から彼はそうだった。今もそうだ。考えている事が、読めない―――何処か掴み所が無い。生徒会としてではなく、友人としてでなく一般生徒としてでもない、日向秀樹という人物像が見えてこない。何故かそれが音無には、無性にもどかしく感じていた。

「―――い、ッ!」

音無の腕が徐に折れている側の日向の腕を強く掴んだ。医療の知識に長けているおかげで、触れた感覚から骨の断絶している箇所まで直ぐに理解出来た。幾ら傷はすぐに癒えると言っても、天使の様に特殊な体質でもない一般生徒である彼の体はそれ程の回復力を持ち合わせては居なかったらしく、ぐっと力を込めると、内側の骨が損傷箇所を再生しようとうごめく感触が伝わった。それを―――妨げる様にして。更に指先を損傷箇所へと強く、深く食い込ませる。悲鳴にもなりきらない濁った嗚咽が漏れた。

「…ぐ、うあぁッ…!!」
「痛い?」
「…っ、たり、めぇ…だろ…っは、音無クンたら、悪趣味…ッ」
「こんなになって、まだそんな口利ける余裕が有るのか…大したもんだ」

苦く笑って掴んでいた腕を音無は解放した。安堵した様に詰めていた息を吐き出した日向を横目に、足首を縛り付けている縄へ手をかけると、懐に仕舞っていたサバイバルナイフを取り出し不意にその縄を断ち切った。

「…音…なし…?」
「あいつら、相当キツく縛ってたみたいだから。歩く時、暫く感覚おかしいと思うけど」

血流が悪くなり僅か青く変色し掛けた箇所を見遣りながら、その後も順々に四肢の拘束を手際良く解いていく。意図を計り兼ねて唖然と自分を見下ろす日向の視線に気付いて、音無はまた呆れた様に苦笑しすくりと立ち上がった。

「ここまでされて何も吐かない頑固な犬を、これ以上捕らえてても意味は無いしな」
「――…、」
「上手く言っといてやるから、さっさと直井んとこに戻れ。立てないなら、手ェ貸して―――」

気遣って差し出した腕を思い切り引かれた。いや――音無が引っ張られた、と言うよりも、日向が重心を掛けて音無に縋り付いてきた為にバランスを崩し、制服の裾を掴んで離さなかったから、そのまま彼を組み敷く様な形で硬質な床になだれ込んだ。自分の身体を支える為に慌てて床に付いた掌の擦り傷よりも、打ち付けた筈の日向の背中が気になって上半身を起こそうとするものの、目下の彼は音無の身体から変わらず離れるそぶりを見せない。真上に有る照明の角度からも胸元に埋められた日向の表情は影になっていて全く伺えないが、震える肩口から僅かに伝わる感情に、音無はそれ以上どうにも動けなくなってしまった。

「…日向、お前…泣い―――」
「……俺が…来たのは。命令でも、何でも…なくて」
「――…、」
「ただ…ただ、逢いたかっただけだ。俺の…我儘なんだ。だって、俺はまだ、お前のことが、―――」

耳元で呟かれた泣きそうな声に、堪え切れず音無は日向の体を強く抱きしめた。そんなの、そんなもの。今更、気持ちは同じだった筈なのに。逢いたかったのだって、辛かったのだって我慢していたのだって、裏切られた悲しさと同じくらいに。なぁ卑怯じゃないか、今になってそんな、脆い姿を見せつけるのは。

「…そんな事、言われたら…もう、どうなっても知らないぞ。俺は」
「……別に、いい。音無に捕まって、このままもしも死ねるなら、それこそ俺の本懐だ」


自嘲を浮かべた日向に、ばかやろうと苦く告げて、そっと涙痕に口付けを落とした。








*********************

人様に献上するつもりで書いてたらなんかどんどん酷い方向に…ううぅすいません。これでも音無さん途中から優しい方向に軌道修正したほう。続きはウェブで18禁!
BGMは水樹ちゃんのアル/ビレ/オでした。悲恋に大抵あうんだよなぁー笑
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